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オトメちゃんが本に!!

■当ブログが本になりました■

教育係は1歳児

【訪問記】

サル山での食事タイムは、
その日の飼育員さんによって食べ物の配る順番が違います。
今日の飼育員さんは、野菜などを先に配ってから、
そのあとにみんな大好き「サルペレット」を配ります。

そして、サルペレットをサル山全体にまんべんなくまいたあと、
最後にバケツのそこに残ったペレットの粉を1ヵ所にぽんぽんと置いていきます。

飼育員さんがサルペレットの粉を最後に置いていきます

飼育員さんがサルペレットの粉を最後に置いていきます



足もとの茶色いのがサルペレットの粉です

足もとの茶色いのがサルペレットの粉です



この粉は、前にも報告いたしましたが、
ボスのゴロンがまず食べるという暗黙のルールがサル山にはあります。

ゴロン以外のサルたちは粉には近づきません

ゴロン以外のサルたちは粉には近づきません



ところが今回、ゴロンがちょっと離れたところにいたため、
なかなか粉のところにゴロンが来ません。

それを赤ちゃんサルが見つけてしまいました

それを赤ちゃんサルが見つけてしまいました



赤ちゃんが、このご馳走を見つけてしまったのですが、
それをゴロンが知ったらおおごとになります。

そこに、やはり粉をなめにゴロンがやってきました

そこに、やはり粉をなめにゴロンがやってきました



このときばかりはボスの威厳と、社会のルールを、
相手が赤ちゃんであろうと誰であろうと、容赦なく見せつけるゴロンです。

大人相手のような手出しこそはしませんが、でも本気で威嚇しました

大人相手のような手出しこそはしませんが、でも本気で威嚇しました


あとずさりをして、たじろぐ赤ちゃん。

ゆっくりと粉をなめはじめるゴロン

ゆっくりと粉をなめはじめるゴロン



赤ちゃんは、何がおきたのか、怒られたこともわからず、

また粉に寄っていく赤ちゃん

また粉に寄っていく赤ちゃん



ここで、すぐ横にマルコちゃんが来たのに注目してください!!
マルコちゃんは、粉に最初に赤ちゃんが寄っていったこと、
そしてゴロンに怒られていたのも、すべて見ていたのです。

そこで次の瞬間にマルコちゃんが取った行動がこれです!!

なんと、寸前で赤ちゃんを引きとめたのです

なんと、寸前で赤ちゃんを引きとめたのです



これには私も本当に驚きました。
マルコちゃん、何度も何度も必死で赤ちゃんを取り抑えているんです。
1歳児の彼女たちの子守は、ここまでやれてしまうのです。
なんだかそのけなげなマルコちゃんには、本当に心が打たれました。

ゴロンが満足して立ち去ったあと、
マルコちゃんは赤ちゃんを抑えている手をゆるめ、
ふたりで粉の場所に寄り添いました。

もう平気だよと、赤ちゃんに粉をなめさせるマルコちゃん

もう平気だよと、赤ちゃんに粉をなめさせるマルコちゃん



赤ちゃんは、ゴロンの行動、マルコちゃんの行動を、今は理解できていないかもしれません。
しかし、確実に何かを学んでいる気がします。

ありがとうとでも言ってるのでしょうか

ありがとうとでも言ってるのでしょうか



ありがとうのあと、ふたりはとても仲よくなりました。

そして、いっしょに粉をなめました

そして、いっしょに粉をなめました



このエピソードは、私にとって、かなりのカルチャーショックでした。
人もサルも、
個であることも大事ですが、社会の一員であることも忘れてはならないのではないでしょうか。
現在の日本の社会のように、個が自分勝手に個であることを主張し、
そして社会の一員であることを無視しているその先には、秩序のない社会しかこないような気がします。
人間が動物から教わることは、これからも無限にあるような気がしました。

(2009年8月15日 市川市動植物園)

タグ: マルコちゃん

5 comments to 教育係は1歳児

  • みやび

    凄い!!

    マルコちゃんでも出来るのに
    何故、人間である私たちが出来ないんでしょうね?

    マルコちゃんの姿を、
    まず大人達に見せたいですね!!

    私も、改めて自分を振り返りたいです。

  • ぺこ

    言いようのない感動です。

    すごい出来事ですね。
    他の猿さんたちもヒヤヒヤで・・きっとその瞬間ピーンと張り詰めた空気だったでしょうね。

  • マリゾウ

    感動で涙がでました。すばらしいお写真をありがとうございます。

    1才のマルコちゃんがきちんと(このサル園の)ルールを理解して
    いること、それをちゃんと守ろうと必死に赤ちゃんに教えてあげて
    いること、そして、ボスは相手が赤ちゃんでもあっても秩序を守る
    ためにちゃんと叱ること、
    これらすべてに驚きを感じるとともに、われわれ人間社会ではどう
    なのか…と振り返る機会となりました。

    社会の秩序を守るために、きちんと大人のサル、先輩のサルたちが
    下の者に社会のルールを教えていく。
    遊ぶときは一緒に遊んであげる。
    危険からは身体をはって守ってくれる。
    ボスのゴロンをはじめ、このサル園での人間関係(おサル関係)は
    本当にきちんと関係が築かれていますね。

    ZOO様のおっしゃるように教わることは無限ですね。
    毎回、毎回、驚くことばかりです。

    マルコちゃん、本当にけなげで、一生懸命で、かわいすぎです。
    でも、赤ちゃん、マルコちゃんが見てくれていてよかったですね。

  • マリゾウ

    何度見ても感動します。

    あらためて感激するのは、ゴロンが去ったあと、マルコちゃんは
    もうだいじょうぶ、と赤ちゃんと一緒に舐めている姿です。
    自分だけ先に舐めてしまうのではなく、先に赤ちゃんに舐めさせ
    てあげているように見えるので、そこがまたびっくりです。
    まだ小さなマルコちゃんもすっかりお姉ちゃん、赤ちゃんに優し
    く接してあげているのですね。

  • zoo

    みなさまコメントありがとうございます。

    このマルコちゃんの取った態度は、ほんの数分の出来事ですが、
    これを本当にみなさんに伝えたく、
    ぜひこのマルコちゃんの立派な姿を見ていただきたく、
    更新いたしました。

    ちょっと大げさに聞こえるかもしれませんが、
    きっとこのエピソードは、
    今後の自分の人生に大きな影響を与えてくれたのではないかと、
    私自身はそう思えたエピソードです。

    この感動をわかちあえる方がいることをとてもうれしく思えます。
    いつもみなさま本当にありがとうございます。

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